厨房のニーズを知り抜いた業務用商品の品揃え
飲食店が仕込みで使う甘酢生姜、紅生姜千切り、串カツ店に欠かせない串付き紅生姜まで、有限会社サリダの業務用ラインナップは厨房の現場を意識した構成になっている。大阪市浪速区を拠点に食品問屋・飲食店向けへの卸売を軸とし、全国各地の店舗に安定供給している。2008年の生姜製品輸入・販売開始から積み上げた知見が、現在の品揃えの幅と品質の安定に反映されている。
「定期的に発注しても品質にばらつきがない」という声が飲食店から寄せられており、業務用仕入れにおける信頼の根拠になっている。個人向け通販(1点から対応)も用意されており、法人・個人を問わず購入経路が確保されている。
国産へのこだわりと温活思想が一体となった「温健道」
有限会社サリダが展開する自社ブランド「温健道」は、日本人の偏りがちな食生活を改善したいという思いを軸に据えている。生姜とにんにくのダブルパワーによって体を温め、免疫強化につなげるというコンセプトが全商品に共通している。使用する生姜・にんにく・鶏肉はすべて国産素材を採用し、安心して食べられる食品づくりにこだわっている。
「国産素材を使ったレトルトが少ないので助かる」という声が目立ち、素材の産地がブランド選択の決め手になっているユーザーが多い印象だ。業務用卸売企業が個人向けブランドを運営しているという構造の面白さを、個人的に興味深く感じた。
全省庁統一資格と沿革が示す、段階的な信頼の構築
2022年7月に取得した全省庁統一資格(業者コード0000211336)は、官公庁との取引を可能にする資格だ。2006年の福岡設立から大阪移転、フードロス削減事業の開始まで、有限会社サリダは約20年をかけて事業体制を整えてきた。代表は宮本由紀夫氏、資本金530万円。
段階を踏んで資格を取得し、事業領域を広げてきた軌跡は、急拡大ではなく着実な成長を選んできた企業の姿そのものだ。現在の事業構成に至るまでの経緯が、企業としての信頼性を裏付けている。
「ムダナシ」が担う、飲食業界のフードロス削減
2021年6月にスタートした「ムダナシ」は、飲食店や商社の余剰在庫を消化する仕組みとして設計されたサービスだ。食品卸売の現場を知る企業が、在庫課題の解決に直接関与するというアプローチは、業界の実態を熟知しているからこそ機能する。フードロス削減という社会的な課題を、事業の一軸として継続的に取り組んでいる。
取り組みを知って問い合わせてきた飲食店もあるという話があり、社会的な共感が新たな取引接点をつくっている面もある。有限会社サリダが生姜加工という専門性を軸にしながら、食品業界全体の課題にも向き合っている構造は、この企業の立ち位置を独自のものにしている。


