Rose Bakeryとフレンチの現場を経た料理人が、小岩で開いた店
銀座と吉祥寺のRose Bakery、フレンチのLa butte boisee(奥沢)——外山ハナさんが経験を積んだ店の名前を並べると、手づくりの店HANNAHがどういう水準の料理人によって運営されているかが見えてくる。16歳から飲食の世界に入り、調理師と製菓衛生師の両資格を取得。フランス、ベネチア、ジャージー島、インド、台湾と食の現場を渡り歩いた末に、国産素材という選択にたどり着いた。
「メニューを見てびっくりした。料理とお菓子、どちらも本気だった」という感想をもらす初来店客は多いようだ。外から見ると小さな店でも、厨房の密度は別の話——そういうレストランが小岩にある。
農家直送・無添加・旬のコース、という料理の骨格
農家から直接仕入れた野菜を添加物なしで調理し、季節のコースとして提供する。コースは2種類あり、はじめての人向けから、じっくり楽しむ人向けまで選べる。お菓子コースも独立して設けており、食事ではなくデザートを目的に訪れることも可能だ。常連向けにはおまかせコースの相談にも応じている。
北海道産の生クリームを余さずチーズやサワークリームに加工する、という話は、コスト効率というより素材への向き合い方として語られることが多い。使いきることへの意識が、料理の奥行きに出ている、と感じる利用者が少なくない。
注文後に焼くクランブルが、再訪の理由になっている
ご注文後に焼き始めるクランブルは、旬のフルーツと生シナモン、自家製アイスクリームの組み合わせで構成されるイギリス伝統のデザート。季節ごとにフルーツが変わるため、「前回とは別の味だった」という体験が積み重なる。天然酵母パンのタルティーヌも、季節で具材が入れ替わるフランス式オープンサンドとして、繰り返し訪れる理由になっている。
「クランブルのためだけにでも来る価値がある」という声が聞かれる一品で、焼き立ての香りと食感は写真では伝わらないと言われる。デザート目的で来店してコース料理まで頼んでしまった、という話も珍しくないようだ。
ビーガン対応の焼き菓子と、金・土だけという営業日
テイクアウト焼き菓子の半数はビーガンおよびグルテンフリーに対応し、アレルギーがある人への贈り物としても活用されている。オンラインショップも展開しており、来店できない遠方の顧客にも窓口がある。事前相談で乳製品不使用・肉抜きなど個別対応が可能なことも、食の制限を持つ層に知られるようになってきた。
営業日は金・土曜日のみ、12〜21時。JR総武線小岩駅南口から徒歩10分、江戸川区南小岩8丁目に位置し、支払いは現金・カード・電子決済に対応している。


